ブックタイトルほんもののたたみ | 畳屋道場

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概要

畳屋道場は「ほんもののたたみ」をお届けします。

6畳職人が産地を訪れ生産の現場を体験研修する「畳屋道場」が日本の畳と畳業界を変える。国産畳表の95%以上を生産する熊本県八代市。平成元年に約6800軒あったい草農家は近年、約600軒にまで減少してしまいました。その背景には、安価な輸入畳の台頭や畳文化そのものの衰退があり、同時に、い草生産現場の過酷さや、それに見合わない農業収入という問題も見えてきました。私たちが国産畳を守っていくためには、国産畳を知り、生産現場を知ること、そして農家に対し、その生産物の価値に見合う収入を保障する必要があります。そこで畳屋道場では、参加畳店の産地研修を義務付けました。一軒の農家に一人ずつ、夏と冬に2泊3日のホームステイをしながら、〝い草の収穫?や〝い草の田植え?を手伝い、生産現場を体感するのです。7月、早朝3時頃から始まるい草の収穫作業。背丈ほどに伸びたい草をハーベスタで刈り取り、人の手で積み上げます。日の出前とはいえ高温多湿を極める中、朝露を含んだい草は一束10キロと重く、容赦なく身体をいたぶります。その後休む間もなく、刈り取ったばかりのい草を泥染め工程へ。これは、5 00年以上続く伝統的な工程です。泥染めしたい草は乾燥機に入れますが、〝釡入れ?の前に、前日入れたい草を取り出す〝釡出し?もしなければなりません。さらに日中も、暑い時間帯以外は、い田の網外しなど、刈り取りの準備に追われます。収穫作業が続く3週間から1ヶ月のうちに、農家の人々は10キロ近くも痩せてしまうそうです。地元ではい草のことを「い」と言い、刈り取りは「いきるかしぬか」、つまり「いを切るか、死ぬかだ」と、自虐的なまでに苛酷な労働を受け入れています。しかし、その裏にはい草生産への誇りと深い情熱があふれており、その真摯な姿勢こそが、高品質な畳表生産の原動力なのです。畳屋道場に入門し初めての研修を終えると、体験者は一様に「全く知らなかったことばかり。畳に対する思い入れが変わった」と口にします。短い期間ながら、生産農家で寝食を共にし、畳のプロ同士の交流を深めた結果、畳屋として目指すべき新たな道筋が見えてきたのです。道場では、産地研修以外にも、さまざまなテーマを持って勉強会を重ねています。